沖縄戦没者慰霊行脚!

こんにちは!住職です😁

6月23日は「沖縄県慰霊の日」。

戦没者慰霊の為、慰霊行脚に神奈川県第一部日蓮宗青年会として参加いたしました。


本年は戦後80年となる節目ということもあり、

全国から若手の僧侶約150名、

沖縄法華経寺様、一般檀信徒、ご寺族を含めると

約200名での大行脚となりました。


早朝、那覇市「法華経寺様」に集合した一行はバスで糸満市「琉球ガラス村」に到着。

ここから慰霊行脚スタートです。

まず向かったのは「魂魄之塔」。

戦後間もない昭和21年2月、最初に建立された慰霊碑です。

収集されたご遺骨35000体が合祀された場所で供養いたしました。


次に向かったのは「ひめゆりの塔」。

有名な場所なので、日本の殆どの方がお名前だけでもご存知だと思います。


こちらは第一高等女学校と沖縄師範学校女子部の生徒によって構成された

「ひめゆり学徒隊」とその関係者が祀られています。

劣悪な環境の中、長い間看護を続けた少女たち…

6月18日に解散命令が出され、戦火に放り出された少女たちは砲弾の飛び交う中、

傷ついた体をひきずって逃げる者、

負傷した学友を助けて歩いていく者、

重傷で動けずその場に倒れる者、

砲弾に吹き飛ばされる者、

海岸で大波にのまれる者、

自死を選ぶ者、

行き場を失い、父母を呼びながら死んでいく生徒が続出しました。

文章を打っているだけで辛くなるので、

詳しく記すのはこちらのブログではここまでとさせていただきます。


次に「ひめゆりの塔」裏手にある「梯梧(でいご)の塔」へ。


こちらは私立昭和高等女学校の生徒と関係者が祀られています。

それからは沖縄師範学校男子部関係者が祀られる「健児之塔」。


延々と続く、長い階段を上って、

沖縄守備軍、牛島満司令官、長勇参謀長が祀られる「黎明之塔」を回り、


最後に慰霊祭が行われる「平和祈念公園」で読経・黙祷を行いました。

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いわゆる沖縄戦は、民間人が戦闘に巻き込まれた国内最大規模の地上戦と言われており

20万人もの尊い命が失われております。


この沖縄慰霊行脚は、戦後まだアメリカの統治領だった沖縄で、

神奈川県の日蓮宗僧侶2名と、千葉県の日蓮宗僧侶の有志3名が行っていた、

戦没者の遺骨収集が元となって始まりました。


沖縄では早期復興のため、早い段階で土地が整備されました。

遺骨収集はおおよそが終わっていたそうですが、全てとはいかず、

残念ながら地面には無数の遺骨が残った状態で

アスファルト・コンクリートが敷かれてしまいました。

このことにより遺骨収集から慰霊行脚へと活動が変わり、現在に至ります。


私も長きにわたって行われているこの活動に平成21年から参加してきましたが、

本年で40歳の節目となり、

今まで同行させていただいた神奈川県第一部日蓮宗青年会を卒業となります。


少しの期間、先輩たちから慰霊のバトンをお預かりし頑張って参りましたが、

今度は次の世代へ、このバトンを渡して、見守る側に回ります。

(炎天下の長距離行脚で体力的に厳しい面もあります…)



沖縄に行かなくてもできることは沢山あるはずです。

犠牲となった戦没者に思いを馳せ、手を合わせること。

戦争を知らない世代でその悲惨さを共有していくこと。

今ある「平和」「いのち」当たり前と思わず、大切にすること。


この十数年学ばせていただいたことを無駄にせず、

これからも僧侶として向き合っていきたいと思います。


最後に神奈川県第一部(横浜・川崎・相模原・座間)の仲間と共に撮った写真。